バイオサイド製品規則のための準備も整ったIUCLID

ECHAは2013/4/2付で新しいIUCLID5.5のリリースのニュースECHA/NA/13/14を発表しました.

仮訳

バイオサイド製品規則のための準備も整ったIUCLID

ECHA/NA/13/14

IUCLID5の新版が発表された. 2013年9月1日に運用が開始される新しいバイオサイド製品規則の準備に取りかかっている申請者は自分のデータをIUCLID書式へ構成に変換する作業を今から始めることができる.

4月2日 ヘルシンキ ― 2013年9月1日運用が開始されるバイオサイド製品規則の下での申請書作成の完全なサポートのために,新しいドシエのタイプをIUCLID5.5で作成できるようになった. IUCLID5.5を使って活性物質の承認申請書を作成したり, 新しい規制下でのバイオサイド製品の認可申請書を作成したりすることができる.

IUCLID中のバイオサイド・ドシエの情報はバイオサイド規制の情報要件が示されているオーダーに従っている. これに申請者は,ドシエを作成するときの手引きとして使用して,作業が単純なものとできる. バイオサイド申請ドシエの作成用の詳細な説明書は後の段階でECHAが出す予定になっている.

以前のIUCLIDと同様, IUCLID5.5は前版のIUCLIDで作成したファイルを読むことができる. REACHを目的として作成されたIUCLIDファイルためにIUCLID5.4との互換性がある: この新版のIUCLIDで作成したREACHドシエとデータセットはIUCLID5.4に読み込みや修正についてはこれまでと変わらなく実施できる. これが意味するのは, すでに来る登録期限用にREACHドシエを作成した企業が引き続きIUCLID5.4で作業ができることであり, 自分が最も都合の良いときに新版への更新をすればよいことを意味している. バイオサイド・ドシエに関して作業を望む人はIUCLID5.5に更新したのちにその作業をすることができる.

IUCLID 5.5はナノマテリアル用の新しい13個のテンプレートも含んでいる. 企業はIUCLIDデータベースにナノマテリアルに特有の物理化学的性質に関係する情報を蓄えることもできるようになった.これらの新しいテンプレートはOECDレベルで合意されたものである.

前版のIUCLID5と同じように, 更新版はある移行(ミグレーション)用ステップを含んでいる. その目的は以前導入した物からのデータを新しいものに移行できるようにすることである. 移行を始める前に, 自分のデータベースのバックアップを取っておくことが大切である. IUCLIDプラグインのすべてがIUCLIDウェブサイトからダウンロードできて新版IUCLID5.5で使用できる.

IUCLID5とは何か?

IUCLID5は化学物質に関する情報を蓄え, 法的要件を満たすために当局に提出するドシエ(書類)を作成するために使用出来るソフトウェア・アプリケーションである.REACH規制や他の国際的な規則に加えて,IUCLIDはバイオサイド規制の要件を満たすために使用されるソフトウェアである.


解説
Dossier ドシエとは書類やファイルのこと.  既に英語になってはいるがフランス語ではファイルの意味で使われる.  「一式書類」などと訳されている場合もある.
システム的に統合される化学品安全業務
IUCLID5から出力される書類は規制やプログラムの種類に限らずドシエと呼ばれるXML形式(.i5z)のファイルである.IUCLIDは「化学品の情報を蓄え規制や国際化学品プログラム(OECD HVPやそれを受け継ぐthe OECD Cooperative Chemicals Assessment Programme )のために使用される. これをつかうことにより企業が各種規制プログラムでの重複作業を排することができることをねらったものである. 日本の化学品規制においても使われつつあるようだ.
欧州で調和が進む各種化学品規制
バイオサイド規則がREACHやCLP(欧州版GHS)とともに欧州化学物質庁の所管となったことは化学品規制の調和が進んでいることの現れである. バイオサイド製品にもCLP(GHS)が適用されることにも注目したい. IUCLIDはもちろんGHS情報を入力するレコードを持っている.
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