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ECHA CHESAR V2をリリース

2012年6月22日

欧州化学物質庁(ECHA)は 2012年6月20日、CHESAR 2.0のリリースをアナウンスして、REACH登録者と登録の可能性のある企業にこれを使用することを強く推奨した。

このアナウンスはECHAの次のページで見ることができる:
http://echa.europa.eu/view-article/-/journal_content/167a4d45-6180-4239-805d-6b33f1980c09

CHESARとは化学物質が安全に使用できているか評価し、安全に使用する条件は何かを特定するためにECHAが開発している無償のソフトウェアでWindows上で稼働する(Linuxでも稼働するとしているがテストはしていないようだ)。CHESARはChemical Safety Assessment and Reporting Toolの頭辞語である。

すでに第一バージョンが広く使われている。今回の改訂(と追加で予定されている二段階のマイナーバージョンアップ)で、REACHではじめて導入された要件である商流中での化学物質製品の提供者が受領者にあわせて提供する義務のある安全データシート(SDS)に添付する必要のある曝露シナリオの作成を支援する機能が本格的に実装される。

曝露シナリオはREACHが要求する化学物質の安全な使用を確立するための評価手法―化学安全評価の主要なアウトプットの一つである。

暴露シナリオはREACHでは化学物質を安全に使うための条件を記載した書類であり、受領者は、別途自分で安全評価をしない限り、それに則って受領物質を使用取扱う義務がある。

ECETOC TRA 3では一部のPROCで曝露予測値が増大 【労働者曝露予測】

2012年6月18日

ECETOC が公表した新しいバージョンのTRA 3は、多くの部分で改良が施され、より現実的な推算が可能になった。 2010年の登録でのリスク評価での使用を反映したものとなっているようだ。 ただ、Tier 1との位置づけは変わらない。

ECETOCの言う階層的手法とは、第1階層(Tier 1)において専門家でない人がスクリーニング的にそれに適した難易度の低い(しかし科学性を失わない)ツールを使って処理をしようとするものである。スクリーニングの結果より詳細なリスク評価が必要となった物質の使用取扱(Use)については、より多くのパラメータ情報が必要とされ、実施により高い専門性も必要とされる高い階層のツール(Tier 2)を使おうとするものである。

労働者曝露予測ツールは完全に統合版に統合され、単独版はリリースされないようである。 しかし、計算そのものが労働者と環境と消費者では独立して行われることに変わりはない。

労働者曝露予測ツールの吸入曝露については一般換気条件(general ventilation)の導入、LEV効率の見直し、一部のPROPの吸入曝露初期見積値(表)の変更が行われた。この結果、予測精度は上がったのであろうと思いたいが、一部の吸入曝露予測値は2倍となってしまった。

労働者曝露予測ツールの経皮曝露については, LEVの設定が適用/不適用を選択できるようになり、また、保護手袋による曝露量削減を計算に含めることが可能となった。ただし一部のPROCでは経皮曝露予測値が20~40倍にも跳ね上がる場合(PROC 8a LEVあり、PROC 10 LEVあり, PROC 5 Professional LEVあり(40倍) など)のものもあり注意が必要であろう。 RAECH IR-CSA Guidance R-14 のTable R 14-9のECETOC TRA事例を TRA 3で実施してみるとその一端がよくわかるので実施してみるのもよいであろう。

また、高温下での作業の曝露予測のために、高い蒸気圧を入力可能となり、予測の範囲は拡大した。

欧州リスク評価委員会 四フタレートを「制限」に加えるのは正当でないと結論

2012年6月16日

2012.6.15 ECHAはそのウェッブサイトで、欧州リスク評価委員会(RAC)が、物品(Articles)中のDEHP, DBP, BBP, DIBPをREACH 制限 に加えることは、正当でないとの結論が総意として採用したと発表。

これら4つのフタレートについてその複合影響(combined effects)の指摘ついて現在のデータからは認められないとの結論が得られたようである。すでに採られている「認可」制度へのこれらの組み込みが有効であって、使用量が減る傾向にあるとの社会経済分析の結果も公表されている。ただ、認可要件を厳しくする可能性が指摘されている。

社会経済分析委員会(SEAC)が遅くとも本年12月には提案の制限へのこれら4物質への組み込みの提案は正当でなく、採用できないとする結論を60日間のパブリックコメントに付すとも公表している。

【解説】

制限と認可

制限リストに入ると製造やアーティクルへの組み込み、あるいは、指定された用途への使用が禁止される場合があった。

これらの物質はすでに「認可リスト」に入っており、物品への組み込みは規制を受けており、また、物品中への使用の届け出は求められていた。 消費者はリスクの高い使用を避けることは全体として可能である。

一方、この認可制度により、2015/02/21のいわゆる”Sunset Date”以後の製造使用取扱を実施したいDEHP等の製造取扱業者にはその物質のその使用取扱について化学物質安全評価(リスク評価)を実施し、認可申請書を期限(2013/8/21)までにすることが求められている。 この物質は認可を認められた使用取扱(一定の審査期間中の場合を含む)についてのみ、2015/02/21のいわゆる”Sunset Date”以後, この物質の化学品としての製造、物品への組み込み、使用取扱が限定的に許可される。

ECHA Chesar 2.0 リリース計画

2012年5月24日

ECHAChesar 2.0のリリース計画を公表しています。

以下は、ECHAが2012年4月26日に開催したウェブセミナーの情報に基づきます。
このリリース計画における各リリースでは、新しい機能が追加されるだけ。アプリケーションは安定した状態を保つとしています。

リリース履歴

  • Chesar 1.0 – 2010年5月
  • Chesar 1.1 (IUCLID 5.2.1互換) – 2010年7月
  • Chesar  1.2 – (暴露シナリオ(ES)-安全データシート(SDS)ためのボックス5を追加 ) – 2011年8月
  • Chesar  2.0 – 2012年6月リリース予定

Chesar 2 の基本理念はChesar 1 と同じ。 ただし、以下を改善:

  • 初期アセスメント(Initial assessment)の改善(refinement)をより支援
  • アセスメントの効率アップ(たとえばアセスメントのコピー&貼り付け)とCSA要素を物質間での再利用性を改善
  • アセスメントの手作業の軽減と暴露量見積ツールにより関連付けた段階的組み込み(ECETOC TRA 消費者用、第一段階の Stoffenmanager)
  • インストールが容易に

Chesar  2.0 6月末。 その機能:

  • IUCLID  5.4データベースに基づいて化学安全アセスメント(CSAs)が実施できる
  • 化学安全報告書(CSR)の9, 10章を生成できる

      → CSR生成ユニット(IUCLID plug in)の更新: 2012年第3四半期。その機能:

  • Chesar  2.0からIUCLID 5.4へ用途/取扱/使用(uses)に関する情報を掃きだす(export)
  • CSR全体を生成。IUCLID5.4とChesar 2.0の情報を結合して。

Chesar 2.1 → 2012秋口: その機能:

  • ECETOCによって開発される消費者暴露量見積ツール(TRA消費者用)
  • 標準文言ライブラリ(CEFICのEScomプロジェクトとの協力作業の進展により)

Chesar 2.2 → 2012後半から2013始め: その機能:

  • 商流での情報伝達用の暴露シナリオの生成

【解説】 

REACHの要件のひとつ: 暴露シナリオを、化学安全報告書の一部として当局に提出、また、eSDSの一部として顧客に提供

当局へ化学安全報告書提出

REACH法は、一定の要件を満たす欧州の化学物質の製造及び輸入業者に、その化学物質が安全に使用されていること証明する報告書(化学安全報 告書 CSR)を欧州化学物質庁(ECHA)に提出を求めています。 一定の要件を満たす物質については、CSRにその製品がかかわる商流全体で、その製品が安全に使うための条件を記載した暴露シナリオとよばれる書類を含めることを求めています。暴露シナリオには、その製品にかかわる労働者と消費者と環境を保護するのに必要な製品の使用取扱い方法が記載されていなければなりません。

商流での情報伝達(顧客へのSDS)

一方、暴露シナリオはSDS(日本でいうMSDS)に添付して、自分の顧客、またその顧客、結局その製品がかかわる商流全体にその製品の労働者、消費者、環境に安全な使用取扱い方法が間違いなく伝わるようにすることを求めています。このSDSを拡張SDS(eSDS)と呼んでいます。

化学物質の使用の包括的な安全という国際目標–Agenda 21 19章

これによって、化学物質の誕生(製造)から廃棄までのすべての段階で、化学物質の安全な使用取扱いを、間違いなく実現することを狙っているのがREACHであり、これはAgenda 21 19章の欧州における具体化と位置付けられます。

CHESARは、化学安全アセスメントとその報告書作成支援ツール

暴露シナリオは、化学安全アセスメントの実施して初めて作成できます。この化学安全アセスメントは産業界には負担が大きいため、当局は、産業界が化学安全アセスメントを実施するのを支援するために財政的、人的、情報技術リソースを割いています。ECHAが提供する情報技術のひとつが、化学安全アセスメントとその報告書作成支援ツール(CHESAR)です。

 

欧州化学戦略

これをひとつのてことして、欧州の化学界は、Agenda 21のねらいである持続可能な発展(Sustainable Development)の化学での具体化であるその19章の目標むかって、国際的に先頭にたち国際化学業界のイニシアチブを取ろうとしていることが垣間見えます。

ECHA 4月の先導登録者向け CSAとChesarセミナーの記録公開

2012年5月22日

ECHA 4月に実施した化学安全アセスメント(CSA)と化学安全アセスメント実施とその報告書作成アプリケーション(CHESAR)の、先導登録者限定で実施したWebセミナーの資料とWebiner recordを公開しました。

 

 

その資料は次からダウンロード又は閲覧が可能です:

 

recordを閲覧するには、WebEx Playerが必要です。 無償でCiscoの次の頁からダウンロードできます。

 

 

5/21 ECHA 化学安全評価とその報告書作成支援アプリケーションCHESAR 2ウェブセミナーを一般向けに開催

2012年5月15日

5/21 に欧州化学物質庁が準備しているCHEAR 2のセミナーでは新しいバージョンのデモが見れる。これに参加するには事前の申し込みが必要で、次の頁から可能。

https://echa-events.webex.com/echa-events/onstage/g.php?t=a&d=700753649

また4/26に先導登録者に対してだけ実施されたウェブセミナーもビデオとして公開。次のページからアクセスできる。

http://echa.europa.eu/web/guest/view-article/-/journal_content/2afff66e-efa3-4cae-99d6-0008c5c28bec

ECHA 4/26 Chesar Webinar

2012年4月24日

ECHA Chesar 2 の無料ウェブセミナーを 4月26日 18時~21時に実施予定。

先導登録者の化学安全報告書作成について解説。