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ECHA 7月18日 IUCLID5.4 CSR plug-in リリース

2012年8月10日

2012年7月18日 ECHAは、IUCLID 5.4 CSR plug-inをリリースしました。

http://iuclid.eu/index.php?fuseaction=home.news&type=public&id=59

IUCLID 5.4 CSR plug-in は、REACH規則が求める化学安全報告書(Chemical Safety Report, CSR)の準備・作成を支援するツールです。 このプラグインから、要件に適合するセクションやサブセクションを持ったCSRドラフトがリッチテキストフォーマットで出力されます。

CSRドラフトにはIUCLID中に入力されたデータ(数値および文書等)が定められたフォーマットの定められたセクション・サブセクションに自動的にこのプラグインによって入力されます。このCSRドラフトを必要に応じてワープロソフト(MS Wordなど)を用いて追加で編集して、最終CSRとし、dossierとともに提出することになります。

【注意】 最新CSRテンプレートはここからしか得ることができない。 

IUCLID5のサイトでないECHAの次のサイト:

ECHA  > Support > Guidance on REACH and CLP implementation >  Formats

から得られるCSRテンプレートは、このCSRプラグインによって出力されるものとは一致しません。 このFormatのページに書かれているように、このサイトにアップされているCSRテンプレートの一部は陳腐化しています。

最新のCSRのフォーマットに関する最新かつ正確な情報は、このプラグインを実際に動かすか、プラグインをダウンロードしてきた時に一生にダウンロードされてくるマニュアル、IUCLID 5 Guidance and Support / CSR Tool Plug-in for IUCLID 5.4 User Manual 内にある、Part II: Specifications of the CSR templateを見るしかありません。

欧州バイオサイド規則(BPR)を施行

2012年7月21日

2012年7月17日 欧州議会と欧州連合理事会により、バイオサイド規則(BRP, Regulation (EU) 528/2012)が採択され施行されました。

運用は2013年9月1日より開始されます。 それまでは従来のバイオサイド指令(Directive 98/8/EC)が効力を引き続き持ちます。 2013年9月1日にはバイオサイド指令は新規則の運用開始とともに廃止されます。

REACHで使われているIUCLIDがやはり、technical dossier(技術書類一式)作成のために使用が義務付けられています。

旧指令の多くを踏襲しており、以下の特徴等があります:

  • BPR規則は工業化学品の規則であるREACH同様、ECHA(欧州化学物質庁)が所管します。
  •  Unionレベルでの認可が付け加わりました。 また、
  • バイオサイド製品で処理などされた物品(article)、 たとえば、殺虫剤などで処理された家具、にも規制の対象が拡張され、本規則で認められていないバイオサイド活性成分が使われている物品を上市することは、第3国からの輸入を含めてできません。(REACHの物品に比べて、規制の対象となる活動・行為差がみられます。)

関連サイト

ECHA BIOCIDE  http://echa.europa.eu/regulations/biocidal-products-regulation

欧州委員会 BIOCIDE  http://ec.europa.eu/environment/biocides/index.htm

JRC BIOCIDE  http://ihcp.jrc.ec.europa.eu/our_activities/public-health/risk_assessment_of_Biocides

参照

BIOCIDEページ

バイオサイド製品規則のための準備も整ったIUCLID

EU バイオサイド規則運用開始

4つのフタル酸エステル、REACH制限リスト入り否定見解についてパブコメへ

2012年7月9日

欧州リスクアセスメント委員会(RAC)の結論, 現在入手可能なデータからは4つのフタル酸エステル (DEHP, DBP, BBP, DIBPの複合曝露によるリスクがあることを示していないし、既存の規制方策と使用量の減少から曝露量はさらに減少することが予想されるので、これらの物質を新たにREACHの制限リストに加えるというのは正当化されない(=正当な理由がない)との結論に社会経済分析委員会(SEAC)もまたその線で合意していた。 これについて、パブリックコメントが開始したことをECHAが公表した

パブコメの期限2012年9月までである。

デンマークの制限提案

制限リストへの組み込みの提案はデンマーク当局から提出されていた。

その制限の案は、次の物品の市場への投入する(place on the market 上市する)ことを禁じるものであった:

–  そのプラスチック材料中にこれらを一つでも0.1%重量以上含み、かつ

–  屋内での使用を意図する物品、または、皮膚や粘膜に直接接触する可能性のある物品(article)。

ただし、一部の適用例外–たとえば、電線被膜など–は考慮していた。

デンマーク当局の制限提案のためのAnnex XVII レポートも公開されている。

これらの物質はSVHC, 認可対象物質である。

これらの物質はすでにSVHC認可対象物質として指定され規制を受けている。

なお、これらの物質の情報はECHAのサイトからi5z形式でダウンロードできる。i5z形式のデータはIUCLID5に取り込む(import)して利用可能なXML形式のファイルである。

【解説】

☆パブリックコメントの結果によって、このデンマークの制限への組み込みの提案の否定の結論が、ひっくり返ることもありえる。 環境NGOの一部は当然この結論に反対のコメントを入れるであろう。

☆関係業界、特に、これらの物質の日本から輸出している企業はORを通じて認可申請をする場合には、今回のレポートやデンマークの提案を、認可申請書を作成するときに当然考慮することになるであろう。

ECHA 2012/06/28 川下ユーザ向け、曝露シナリオの取扱の実践ガイドリリース

2012年7月7日

欧州化学物質庁(ECHA)は、2012年6月28日 川下ユーザ向け、曝露シナリオの取扱の実践ガイド (Practical guide 13: How downstream users can handle exposure scenarios)を発行しました。

http://echa.europa.eu/view-article/-/journal_content/41581066-2a03-4298-8b85-1b4b0b66556d

この実践ガイドの目的は、化学物質の製造者及び輸入者の商流川下にいるその物質の使用取扱者(川下ユーザ)が曝露シナリオに関する義務を果たすのを支援することであるとしています。 欧州ではREACH規則に基づいて、川下ユーザは受け取ったSDSが、物質それ自身としての、又は混合物中の物質しての、その川下ユーザの使用取扱(use)と使用取扱条件をカバーしているかをチェックすることが求められています。使用取扱(use)と使用取扱条件をSDSがカバーしていない場合にはいくつかのアクションをとることが必要です。

この実践ガイドはそのためのものです。どのようにチェックすればよいのか。そしてどのようなアクションをとればよいのかという実践的なガイドとなっています。

【解説】

容器から容器への移し替え等もuse

REACHでは使用取扱(use)を次のように定義しています:

“use: means any processing, formulation, consumption, storage, keeping, treatment, filling into containers, transfer from one container to another, mixing, production of an article or any other utilisation;” (REACH規則第3条24項) すなわち、「使用取扱とは、加工、調合、消費、貯蔵、保管、処理、容器への充填、容器から容器への移動、混合、物品の製造、あるいは、その他のすべての利用を意味する」

貯蔵、保管、容器への充填、容器から容器への移動、混合 などは、使用といわれるとピンとこないところがありますから、「使用取扱」とここではuseを訳しています。訳語が何が適切かはさておき、いずれにしろこのようなものもREACH規制の対象であることに注意が必要です。 たとえば、化学物質を小分けして売る業者であっても、小分けは容器から容器への移動ですからREACH規則の対象であることになります。

REACHは化学物質とその使用取扱の安全を確保することを目的としていますので、「小分け」など容器から容器への移動では人や環境の曝露が多かれ少なかれあり、useの範囲が通常useという言葉から連想される活動よりその範囲が広いのは当然と言えば当然です。

チェックすべき使用取扱には自分の顧客、そのまた、顧客の使用取扱も

チェックすべき「自分の使用取扱」には、自分の顧客及びその川下の使用取扱、そして消費者の使用取扱も含まれています。 たとえば、自分が購入したアルコールを他の化学物質と配合(formulation)して洗浄殺菌剤あるいはインクを製造し、機械業界に納めているとします。 その時には、「自分の使用取扱」には、その機械業界での洗浄殺菌剤あるいはインク(混合物)中の物質としての、使用取扱についても含めて考えなければならず、それらについてもSDSに包含されているかチェックすることが必要です。また、その機械業界が一般向け機械製品にそれを組み込み、消費者向けに販売しているときにはその消費者の使用取扱―たとえば家庭用洗浄殺菌スプレー器による台所の洗浄殺菌や家庭用プリンタによる印刷など―についてもチェックすることが必要です。

Chesar 2はもはやIUCLID Plug-inでない。

2012年6月24日

Chesar 2のシステム上の最大の変更点は、IUCLID Plug-inでなくWeb applicationだということだ。

Chesar 1 では、IUCLID Plug-inであった。このことは、Chesarを動かすためには、IUCLIDを起動する必要があったということだ。 このため、大きなメモリを必要としていたし、トラブルも多かった。

Chesar 2では、Web applicationとなった。このことは、Chesarを動かすために、IUCLID起動は不要で、使用メモリも小さくなる可能性があり、また、トラブルも小さくなる可能性を示している。

IUCLIDから物性情報、ハザード情報を持ってくることには変更はないが、もともと、IUCLID本体とChesarの間の関係は蜜ではなかったのであるからこれが正しい選択だろう。 ファイル経由でIUCLIDとChesar 2の間で情報を交換すれば十分なわけだ。

Webアプリケーションであるとはいえ、インターネットに接続して使うわけではない。 手元にブラウザさえあれば使える、スタンドアローンとして使えるということだ。

ECHA CHESAR V2をリリース

2012年6月22日

欧州化学物質庁(ECHA)は 2012年6月20日、CHESAR 2.0のリリースをアナウンスして、REACH登録者と登録の可能性のある企業にこれを使用することを強く推奨した。

このアナウンスはECHAの次のページで見ることができる:
http://echa.europa.eu/view-article/-/journal_content/167a4d45-6180-4239-805d-6b33f1980c09

CHESARとは化学物質が安全に使用できているか評価し、安全に使用する条件は何かを特定するためにECHAが開発している無償のソフトウェアでWindows上で稼働する(Linuxでも稼働するとしているがテストはしていないようだ)。CHESARはChemical Safety Assessment and Reporting Toolの頭辞語である。

すでに第一バージョンが広く使われている。今回の改訂(と追加で予定されている二段階のマイナーバージョンアップ)で、REACHではじめて導入された要件である商流中での化学物質製品の提供者が受領者にあわせて提供する義務のある安全データシート(SDS)に添付する必要のある曝露シナリオの作成を支援する機能が本格的に実装される。

曝露シナリオはREACHが要求する化学物質の安全な使用を確立するための評価手法―化学安全評価の主要なアウトプットの一つである。

暴露シナリオはREACHでは化学物質を安全に使うための条件を記載した書類であり、受領者は、別途自分で安全評価をしない限り、それに則って受領物質を使用取扱う義務がある。

ECETOC TRA 3では一部のPROCで曝露予測値が増大 【労働者曝露予測】

2012年6月18日

ECETOC が公表した新しいバージョンのTRA 3は、多くの部分で改良が施され、より現実的な推算が可能になった。 2010年の登録でのリスク評価での使用を反映したものとなっているようだ。 ただ、Tier 1との位置づけは変わらない。

ECETOCの言う階層的手法とは、第1階層(Tier 1)において専門家でない人がスクリーニング的にそれに適した難易度の低い(しかし科学性を失わない)ツールを使って処理をしようとするものである。スクリーニングの結果より詳細なリスク評価が必要となった物質の使用取扱(Use)については、より多くのパラメータ情報が必要とされ、実施により高い専門性も必要とされる高い階層のツール(Tier 2)を使おうとするものである。

労働者曝露予測ツールは完全に統合版に統合され、単独版はリリースされないようである。 しかし、計算そのものが労働者と環境と消費者では独立して行われることに変わりはない。

労働者曝露予測ツールの吸入曝露については一般換気条件(general ventilation)の導入、LEV効率の見直し、一部のPROPの吸入曝露初期見積値(表)の変更が行われた。この結果、予測精度は上がったのであろうと思いたいが、一部の吸入曝露予測値は2倍となってしまった。

労働者曝露予測ツールの経皮曝露については, LEVの設定が適用/不適用を選択できるようになり、また、保護手袋による曝露量削減を計算に含めることが可能となった。ただし一部のPROCでは経皮曝露予測値が20~40倍にも跳ね上がる場合(PROC 8a LEVあり、PROC 10 LEVあり, PROC 5 Professional LEVあり(40倍) など)のものもあり注意が必要であろう。 RAECH IR-CSA Guidance R-14 のTable R 14-9のECETOC TRA事例を TRA 3で実施してみるとその一端がよくわかるので実施してみるのもよいであろう。

また、高温下での作業の曝露予測のために、高い蒸気圧を入力可能となり、予測の範囲は拡大した。