物質の定義と分類 -REACH/CLPの場合 1

2006年公布のEU REACH規制の物質の定義は 、一部の専門家からは日本の科学教育で習ってきたのと違うと驚きをもって迎え入れられた。REACH規則の分野で著名なある人物の著書(2008年)では、「『物質』と言う言葉は我々が中学生から習っている科学用語であるが、実は日本と海外では概念がかなり異なる」と言ってしまっている。しかし、実は、それは日欧の差ではなく、 化学品規制と一般化学というフレームワークの違いによるところが大きいことは別の記事「REACHにおける塩酸:混合物でない」で論じた。 また、一般化学における物質の概念についても「物質の分類 一般化学」で述べた。REACH/CLPフレームワークにおける混合物の概念については次の記事で述べる予定だ。

REACH規則の物質の定義は、実は、CLPのそれと全くの同文である。そして、その物質の定義は、REACH/CLPフレームワークの前身であるDSD/DPDフレームワークにおける定義と大差なく、そしてまた、GHSにおけるそれとも、そしてJIS SDSのそれともほとんどかわりない。

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