GHSは、化学物質の分類と表示と包装に関する国際的に調和したシステムであるが、そのタイトルには含まれていない重要な要素がある。それが、SDS (安全データシート)である―タイトルの「表示」にはラベル以外にSDSの意味が込められているのだが。
EUではGHSの分類とラベル表示と包装については、ほぼ完全にCLPに移植・実装された。しかし、GHS/SDSは別規則 REACH で実装規定されている。REACH 第13条にSDSの要件概略が記載されており、SDSの詳細な記述の要件は、付属書II SDSを編纂のための要件 が記載されている。
ちなみにGHSで規定されたフォーマットは、日本では化管法、安衛法、及び、毒劇法で法制化されており、具体的には、JIS Z 7253:2012 「GHSに基づく化学品の危険有害性情報の伝達方法-ラベル,作業場内の表示及び安全データシート(SDS)」を参照することになる。