2013年9月1日 バイオサイド規則運用開始

ECHA News Letter ECHA/PR/13/32 によると,2013/09/1にバイオサイド規制の運用が開始された.

新しいバイオサイド規則は,有害な生物から人や動物,材料,物品を保護するために使用される,バイオサイド製品の販売(上市)と使用取扱に関する規則である. この規則の目的は,人健康と環境の高度の保護を確実なものとしつつ,EU内でのバイオサイド製品市場の機能を高めることにある.ECHAはこの新しい規則における全プロセスにおいて中心的な役割を果たす機関である.

9月1日以降, 産業界は活性バイオサイド物質の承認と,承認された活性物質を含むバイオサイド製品の認可とを ECHAに申請することができる.

この規則ではバイオサイド製品の認可に新しい方法が導入されている. 企業は,これまでのようにEU加盟国一国にへの認可申請に加えて,複数の加盟国に同時に申請したり,EU全体に対する認可申請をしたりできる.ある種のバイオサイド製品についてはその認可プロセスは単純化されている.

規則の目的のひとつは,不必要な動物試験を避けることにある.そのため,動物試験はすべて実施するまえに,企業はECHAに問い合わせを行って,EUバイオサイド制度に基づいて同じ試験や研究が既に実施及び提出がされていないかを調べる必要がある.そのような情報がある場合にはそのデータを共有することが求められている.この規則は,また,活性バイオサイド物質のアセスメントのコストを複数の申請者で確実に平等に分担されるようにしている.このレビュープログラムや認可された活性物質の元の申請に関わらなかった者であっても,活性物質を販売(上市)したことのある活性物質の製造者及び輸入者であれば,このコストの負担が求められる.ECHAはアセスメント・コストを負担した活性物質供給者リストを保管管理する.そして,そのリストに載っている供給者から供給を受けた活性物質を含むバイオサイド製品は2015年9月1日からも市場に残る権利を法的に持つことになる.その供給者のリストはECHAウェッブサイトで公表される.

ECHA長官Geert Dancet は次のように言っている.「ECHAは昨年この重要な新しい規則の運用を開始できるように基本的な要素を整えるために懸命に取り組んできた.準備段階では,この新しい法律に対応しなければならない欧州の中小の多くの企業のことを心に留めていた.すべての企業がこの規則を遵守できるように多くの材料を提供しているし今後も提供して行くつもりである.それらの中には,文書やウェビナ,教材用ビデオ,取扱説明書,FAQ, バイオサイドステークホルダデイなどがある.ECHAのヘルプデスクと加盟各国の担当機関は,業界からの質問に応える用意ができている.

バイオサイド製品の全く新しい登録サイト(R4BP 3)も利用できるようになる.そのサイトは,それを通じてバイオサイドの申請のすべてが実施される中心的なハブとなる.そのサイトは業界と当局担当部署が法的要件を満たし,相互に情報を交換できるようにする機能も持っている.このシステムは9月1日午前9時 (ヘルシンキ時間)に公式に運用開始される.その時点から企業は認可申請書を電子的に提出することができる.ECHAはまたR4BP 3を使用して,申請がうまくいくように取扱説明書とテンプレートを提供する,SMEには手続きに伴う費用減額のメリットがある.

企業はIUCLID5を使用して,活性物質とバイオサイド製品に関する技術的化学的データを収集し,構成し,保管しなければならない.申請のために,企業はIUCLID 5ドシエ(書類)を作成し,R4BP 3システムを通じてECHA又は各国担当部署に提出することができる.

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