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川下ユーザはREACH SDSをどう使うか

2013年8月23日

川下ユーザはREACH SDSをどう使うか

2013年8月にリリースされたECHAのNews Letter (August Issue 4) の記事What to do when receiving an extended safety data sheet? (拡張安全データシートを受け取った時何をすべきか) はある欧州川下使用取扱企業(DU)の具体的事例が記載されていて興味深い.―その企業Borealis(ボレアリス)社は,自社でSDSを受け取った時に内部で使用している”eSDS Evaluation tool” (excel book)を自身のウェッブサイトで公開している.

ボレアリス社は,世界に約5300人の従業員を抱え,2012年総売上高 75億ユーロ(1兆円弱 1円=132ユーロとして)のヨーロッパの石油化学大手企業である.フェノールなどの基礎化学品を製造供給していて,REACHにおける物質製造業者(Manufacturer)であるが,ポリオレフィン製品として自動車部品,食品などの包装材等も供給しており,REACHにおける川下使用取扱企業(Downstream User, DU)としての役割ももっている.

ボレアリス社は,2012年には,約 1 000 のSDSを川上業者から受け取っており,そのSDSの約10%が拡張SDSであったという.―その拡張SDS(Extended Safety Data Sheet, eSDS)の伝達とそれに基づく安全な使用取扱の実施は,REACHで導入された新たな義務である.eSDSは,EUがREACHの目標とする(そして,1992年のAgenda 21の目標とする)化学品のより安全な使用取扱(safety use of chemicals)を実現する強力なツールである.eSDSはGHSに準拠するEU SDS (REACH規則で規定されている)に,安全な使用取扱方法を具体的に記載した曝露シナリオ(Exposure Scenario)の添付ををもとめるものである.

つまり,ボレアリス社は,昨年100のeSDSを受け取ったということになる.

REACH規則はDUに,化学物質をそのESにそって使用取扱(Use)うことを求めており,ボレアリス社のその取組をこの記事で紹介してしている.―そのために使用しているExcel bookを自身のウェッブサイトで公開していて,だれでもダウンロードできる.

DUが行う受領eSDSに基づく作業

  • ステップ 1:  供給を受けている化学物質について自分自身の行う使用取扱(use)が,供給者の安全データシートでカバーされているかを確認する.
  • ステップ 2:  SDSに添付された曝露シナリオに記載されている労働作業条件(運転条件)を守っているかを確認する.
  • ステップ 3:  SDSに添付された曝露シナリオに記載されている リスク管理措置(Risk Management Measures, リスク管理方策)にあっているかを調べる.

適切で無い時には,REACHコンプライアンスのために新たな作業が発生する.このため,上流のこの曝露シナリオがDUにとって適切に記載されていることが,ビジネス上重要な意味を持ってくる.

求められる化学品供給者のSDSの内容の充実

そのため,欧州企業への化学品の供給業者にとってSDSの内容の充実がこれまで以上に求められることになってきている.このSDS,特に,それに添付されるESの内容について,欧州では化学品の供給者と使用取扱者が当局と協力してプロジェクトを組んでいることは別ページで紹介したとおりである.

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