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Dangerous と Hazardous

2013年2月5日

REACHやCLPの関係文書を読んでいるとDangerousとHazardous という二つの言葉が出てくる。これは意味がどう違うのだろうか?

結論から言ってしまえば、同じである。ただ、歴史的な意味がある。

欧州労働衛生局(EU-OSHA)のウェブサイトにCLPについて解説しているページがある:

https://osha.europa.eu/en/topics/ds/clp-classification-labelling-and-packaging-of-substances-and-mixtures

ここを見ると、

New terms have replaced old ones:
mixtures for preparations
hazardous for dangerous
precautionary statements for safety phrases
signal Words (e.g. Danger, Warning) replace the indications of Danger

と書かれている。

つまり、dangerousは、hazardousに置き換わっただけということである。 たとえば、DSD、CLPの条文でいわゆる「危険物リスト」は、

“a list of dangerous substance” (DSD Annex I)

“List of harmonised classification and labelling of hazardous substances” (CLP Annex VI).

このdangerous substanceとhazardous substanceは概念的に違わないというわけだ。

この二つの言葉、その他の言語(調べた限りであるが)では変わっていないのである。たとえば、フランス語では、<<une liste des substances dangerouese>>、<<Liste des classifications et des étiquetages harmonisés des substances dangereuses>>であり、dangerous (hazardous)に相当する言葉に変更はないのである。

だから、日本語でも従来通り「危険(有害)物リスト」と訳しておけば良い。

なぜ、このような変更行われたか想像するに、GHS策定の過程でdangerousとhazardousの語が調和されたのだと考えてよさそうだ。GHS作成に関わった主要国の中で英語だけが米英二カ国おり、また、英語ベースで議論が行われたからだろう。GHSのベースとなっている国際危険物輸送に基づく、危険物(輸送危険物)を米国ではhazardous material と呼んでいるのに対して、英国ではdangerous goodsと呼んでおり、この二つの用語を調和させ、hazardousとしたのであろう。

しかし、現在EUではDSD/DPDの化学品管理システムからREACH/CLPへの移行過程である。したがって、REACH/CLPでは歴史的な意味でDSD/DPDのものについては従来通りdangerous substanceと書いていると考えたほうが良い[1]。

ただし、これはREACH/CLPの文脈の話であり、dangerous云々という言葉はそれ以外の文脈で多用されてきているのでこれが大きく変わることは無いかもしれない。

 

脚注

1. hazardous materialが、dangerous goodsと同義であることは次のことからもわかる。英語版Wikipediaで、hazardous materialで検索するとdangerous goodsにリダイレクトされる: https://en.wikipedia.org/wiki/Hazardous_material

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